三井物産とブラジル国営石油会社のペトロブラス社は20日、共同保有する超深海鉱区掘削船(ドリルシップ)を用いた深海鉱区掘削サービス事業を開始することで合意した。
両社が折半出資するP&Mドリリング・インターナショナル・ビー・ブイ社(P&M社)が、2009年6月に完成予定のドリルシップを保有する。総事業費は約7億5000万ドルで、一部は借入による調達で検討中。
同ドリルシップは、ペトロブラス社が深海鉱区掘削に利用し、ドリルシップの操業・保守を含む掘削サービスは、業界最大手であるトランスオーシャングループが担当する。
三井物産は、過去10年以上、ペトロブラス社の設備投資向けに資金調達で協力、海洋油田開発設備である浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)などによるサービス事業を提供してきた実績を持つ。
深海鉱区開発の需要が世界的に高まる中、三井物産は今回のプロジェクトをてこに、ペトロブラス社との深海鉱区の共同開発・権益確保の可能性も検討する。