三宅島航空路の7年8か月ぶりの再開で、羽田空港を離陸するボンバルディア「DHC8-Q300」型機を見送ったのは、三宅島にある東京都立三宅高校の生徒だった。同校では島内の高校生46人が学ぶ。羽田空港にやってきたのは19人、3年生全員だった。
羽田空港内で行われた「羽田=三宅島線再開記念セレモニー」では「全国の皆さんの暖かなご支援で、ご協力のおかげで避難生活を乗り越えることができました」と、代表する3人が交代で祝辞を読み上げた。三宅島は噴火から立ち直りつつあり、その活気を取り戻していることを報告。「航空路再開でさらに島が元気になればいいと思います」と話した。
ただし三宅高校の生徒たちの役目は、26日午前11時51分、冬柴国交相や平野三宅村長らとともに一般客を乗せて飛び立ったボンバルディアを見送るまで。1日1往復の飛行機に生徒たちは乗れない。
記念セレモニーのた島から25日午後2時に客船に乗り、6時間以上の船旅を経て都心へ着いた。当日は見送りを終えて、夜10時発の客船に乗り、翌朝5時に帰島した。
羽田 - 三宅島間に使われるボンバルディアは最大乗員56人。19人の生徒と引率の先生ら関係者を乗せると座席の半分近くが埋まってしまう。そのため今回は搭乗体験といかなかった。