新日本石油は、連結子会社で石油精製専業の日本海石油が2009年3月末を目途に富山製油所の原油処理を停止し、日本海石油をオイルターミナル化すると発表した。
これまで、日本海石油は、原油処理能力6万バレルの富山製油所を持つ石油精製専業会社だった。また、富山製油所は、1969年の操業開始以来約40年にわたって、国内石油精製業では現存する北陸地方唯一の製油所として、石油製品の製造を行ってきた。
しかし、国内石油需要の減退や原油価格の上昇により、石油産業は厳しい経営環境に直面しており、特に重油の分解装置を持たない富山製油所は、精製を行う原油を軽質化せざるを得ないことから、結果として収益(精製マージン)の悪化が続いている状況にあった。このため、国内の他の製油所と比較してコスト競争力が低い富山製油所は、原油処理を停止して、オイルターミナルとして存続させるのが得策と判断した。
日本海石油は、原油処理を停止した後も、新日本石油グループの大型オイルターミナル会社との位置付けで運営していく。