東レ、名古屋を自動車・航空機産業向け中核拠点に

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東レは、名古屋事業場にコンポジット(炭素繊維複合材料成形品)製品の技術開発施設「アドバンストコンポジットセンター(ACC)」を設置し、愛媛工場(愛媛県松前町)にあるコンポジット開発センターと愛媛工場と滋賀事業場にあるコンポジット技術部を移転すると発表した。

アドバンストコンポジットセンターの建設に伴う投資額は約40億円で、2009年4月に移転・開所する予定。

今回のACCの建設は、重点事業の一つにあたる「自動車・航空機」分野に向けた先端材料事業の拡大を図るのが目的。

同社はACC設立を機に、名古屋事業場をコンポジット製品開発の中核拠点として位置づけ、同分野の開発機能を強化・拡充する。今後、コンポジット製品の設計、成形加工技術の深化をはじめ、熱可塑樹脂を適用した次世代コンポジット製品の開発、愛媛工場の炭素繊維、プリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)開発との垂直連携を推進する一方で、名古屋事業場で培ってきた樹脂・ケミカル技術の開発機能との融合や、今年6月に開所予定の自動車向け総合開発拠点「オートモーティブセンター(AMC)」との自動車分野の開発連携など、開発のイノベーションを推進する。

また、名古屋事業場が自動車・航空機産業の重要顧客と隣接する立地の利点を活かし、顧客企業との共同開発体制の強化、開発のスピードアップを図る。これらの取り組みにより、自動車・航空機分野を中心とする産業用途でのコンポジット製品の本格普及を推進し、炭素繊維複合材料事業の一層の拡大を目指す。

ACCは、名古屋事業場を従来のケミカル工場から「自動車・航空機」分野向け先端材料の中核工場に機能転換する一環として、同事業場内に「自動車・航空機」分野向けの総合技術開発拠点「A&Aセンター(オートモーティブ&エアクラフト・センター)」を整備するプロジェクトの中核となる技術開発施設。ACCの設置により、現在建設中のオートモーティブセンターと既存の樹脂応用開発センターの3つの技術開発施設を合わせて「A&Aセンター」が完成する。

《レスポンス編集部》

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