大矢アキオ『喰いすぎ注意』…ミラノデートは「80年前の市電リストランテ」

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大矢アキオ『喰いすぎ注意』…ミラノデートは「80年前の市電リストランテ」
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毎晩24カップル限定

そんな食の国としてはいささか情けない潮流があるいっぽうで、こんな粋な企画もあるというのが今回のお話。ミラノ市街を巡るリストランテ市電「アトモスフェラ」である。ATMosferaとは、ミラノ交通営団の略称ATMと、ムードを意味するatmosferaをかけたものだ。

使用されているのは1929年製の市電車両である。24席、つまり12カップル分のシートが設置されている。サービスは2006年秋から開始され、2007年からはもう1両が追加された。つまり毎晩24カップルのための、動くリストランテである。運行日は月曜、クリスマス、元日、イースターを除く毎日。

完全予約制で、乗車希望日の前日夜7時半までに電話リザーブする。イタリアのフリーダイヤル識別番号800のあと、日本語で「ワオ!  ハイハイ」と語呂合わせたしたのではと思わず疑ってしまう808181だ。

食事は1人65ユーロのコースのみだ。メニューのうち、どれにするかも予約時に決めなくてはいけない。当日は、毎晩夜8時にカステッロ広場を出発する。前菜、第1の皿、第2の皿&付け合わせ、ドルチェ、コーヒーといった内容で、他にミネラルウォーターとワイン各1本がペアに付く。

「チンチン!」というベルを鳴らさぬまでも、おだやかな白熱灯の光をともしながら、ゆっくりと走るアトモスフェラは、市内各所で街ゆく人の注目をひかずにはいられない。そして約2時間半の市内周遊のうち、ふたたびカステッロ広場に戻る。支払いは食後に車内でカードまたは現金で支払う。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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