日立製作所は、ゼネラルモーターズ(GM)からリチウムイオン電池システムを受注したと発表した。日立のリチウムイオン電池システムは、GMが2010年に北米で年間10万台以上の販売を見込むハイブリッド電気自動車に搭載する。
今回の受注は、日立のリチウムイオン電池の品質、バッテリー性能、コスト、安全性、耐久性、持続性や、2000年から現在に至るまで20万セル以上の市場納入実績をGMが評価したためと、している。
リチウムイオン電池は、日立の子会社である日立ビークルエナジーが製造する。
現在、ハイブリッド電気自動車の市場規模は、世界的な環境規制の強化や燃費意識の高まりから、2006年度の41万台から、2010年度には150万台にまで成長すると見られている。さらに、2015年には、ハイブリッド電気自動車用のリチウムイオン電池の需要が、現在主流であるニッケル水素電池の需要を上回ると日立は予測している。
こうした市場動向を視野に、日立は今年1月に新神戸電機と日立マクセルとの合弁会社である日立ビークルエナジーに対して、増産と開発力の強化を目的とした増資を実施した。日立は、自動車部品メーカーのなかでも、ハイブリッド電気自動車用のキーコンポーネントであるモーター、インバーター、電池システムすべてを開発・製造し、最適なシステムとして提案できる強みを持ち、日立グループで電子部品、材料など、様々な技術・製品を持つ。
2010年以降、各自動車メーカーがハイブリッド自動車事業を本格化する見通しで、日立はリチウムイオン電池事業をはじめとしたハイブリッド電気自動車部品事業を強化する。