【神尾寿のアンプラグド特別編】10代デビューを狙え!! ケータイ春商戦でドコモが先手

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◆「端末の魅力」と「安心感」でドコモブランドを訴求

多くの消費財がそうであるように、携帯電話にも3つの商戦期がある。夏冬のボーナス支給にあわせた「夏商戦」「冬商戦」と、新生活シーズンにあわせた「春商戦」だ。

この3の商戦のうち、夏商戦と冬商戦は、他のシーズンよりも比較的ハイエンドモデルの売れ行きがよくなる。新たな技術やサービスが発表されるのも、たいてい夏冬商戦においてである。

一方、春商戦の注目は「新規契約の多さ」だ。この商戦で売れ行きのよい端末は“手頃な価格でデザインのよいもの”と平凡なのだが、キャリアにとって重要な新規契約者数が他の時期の約2倍に達する。携帯電話・PHSの総契約者数が1億の大台を突破し、市場全体が飽和する中で、「新規契約者が獲得できる春商戦の重要性は年々増してきている」(キャリア幹部)のである。

1月10日、NTTドコモがプレス向けに「春期プロモーション戦略」の記者説明会を実施。すでに発表済みの春商戦向けラインアップ「FOMA 705i」シリーズを改めて紹介するとともに、春商戦に向けた展望を明らかにした。

「春商戦は特に10代の純増数が他の時期の約8倍になります。特に12歳と15歳の新規契約者が大きく増える時期であり、この層を積極的に獲得していきたい」(NTTドコモ宣伝部プロモーション担当の石川貴浩氏)

春商戦は、新中高生にとって“ケータイデビュー”の時期にあたり、ここで選択されれば学生時代を通して数年は使い続けてもらえる可能性が高い。特に昨年からは、2年間の契約を前提に基本料を半額にする新料金プランが主流になっているので、なおさらだ。

「この10代の新規契約者において特徴的なのは、利用するキャリアを選ぶのは『親』であり、購入する端末を選ぶのは『子供』であることです」(石川氏)

さらに親と子では、ケータイ選びで重視するポイントが異なる。親が重視するのは「家族割引が適用されるか」と、防犯機能が充実しているかという「安心・安全」の部分。一方、子供が重視するのは「デザインや機能が優れているか」の部分になるという。

「端末選びのポイントは、『デザイン』『音楽』『カメラ』が三大要素ですね。あと、ここに男の子ならばゲーム、女の子だと着せ替えやデコメール機能などの関心がプラスされます。

一方、親が重視するポイントは、携帯電話の使いすぎを抑止するリミットサービスや、(不適切なサイト接続を制限する)フィルタリングサービスなどです。さらに女の子の親は、GPSによる居場所確認サービスの関心も高い」(石川氏)

ドコモが春商戦向けに用意する705iシリーズは13機種38色。人気ブランド「amadana」とのコラボレーションモデルや、厚さ9.8mmの薄型モデル、ワンセグや防水対応のものなど、「個性豊かで多彩なモデルを取りそろえている」(石井氏)。この豊富なモデル群で10代ユーザーの目を惹きつける一方で、出会い系サイトや有害サイトアクセスの制限にも力を注ぐ模様だ。

「(未成年者の)有害サイト接続を制限するフィルタリングサービスの利用促進については、CSRの観点からも重要だと考えています。現在も販売店を通じた啓蒙に力を入れていますが、さらなる普及や利用促進に向けて取り組んでいきたい」(石川氏)


◆905iの成功で自信をつけるドコモ。ライバルの動向は?

ドコモが今年の春商戦に向けて、かなり積極的な姿勢で臨むのには理由がある。今年の冬商戦向けに投入したラインアップ「905i」シリーズと、同じく冬商戦から導入された新販売方式が好調なのだ。

ドコモが導入した新販売方式「バリューコース」では、端末購入代金は従来よりも値上がりするが、月々の基本料は値下がりする。さらに値上がりした端末購入代金は、一括払いか、12回もしくは24回の割賦支払いが選択できるようになっている。ユーザーが自分のニーズに合わせて、買い方を選べるようになっているのだ。

さらに、この新販売方式にあわせて投入された905iシリーズは、端末購入代金が値上がりするのを前提に、従来機種よりも高性能かつ高品質なモデルが用意された。これがユーザーに受け入れられて、905iシリーズは全国各地で品切れを起こす大ヒットになっている。

「905iの販売数は先代の『904i』の1.6倍のペースで伸びていて、バリューコースの加入者は200万に迫っています。新販売方式の導入にあたり、旧来型の販売モデルも残しましたが、バリューコースの選択率は95%に達しています」(石川氏)

春商戦に投入される705iシリーズは、905iシリーズよりも機能面では控えめになるが、それでもワンセグや高速通信技術の「HSDPA」には多くのモデルが対応する。また、デザインの豊富さや質感では同等以上になる。それでいて「価格は控えめで予定しているので、バリューコース選択時の頭金や割賦払い金はかなり抑えられる」(石川氏)。905iで得られた復調の流れを、新規契約者が増える春商戦で確実なものにする考えだ。

今年の春商戦では、ドコモが先手をうって端末やサービスを発表したが、ライバルのauとソフトバンクモバイルは未だ沈黙している。しかし、春商戦が本格化するのが2月から3月であることを鑑みれば、1月最終週には両社の新製品発表が行われるだろう。携帯電話業界において、春商戦の重要性が増してきていることを踏まえると、au、ソフトバンクモバイルともに10機種以上の多彩なモデルを投入する可能性が高い。さらにドコモの新料金プランや新販売方式が好調なことから、新たな料金プランや販売方式が発表されるシナリオも考えられる。

今年の春の嵐は、例年にもまして強い風が吹きそうだ。
《神尾寿》

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