横浜ゴムは、スペインのIDIADAオートモティブテクノロジーと、テストコースの優先使用契約を結んだと発表した。
今回優先使用契約したテストコースは、IDIADAオートモティブテクノロジーが2008年4月稼動の予定で建設を進める新テストコースで、契約期間は2008年から2023年の15年間。横浜ゴムは、従来から欧州域内でタイヤ評価を進めているが、新たに冬季でもタイヤ評価が可能なテストコースを確保することで、欧州向けタイヤ評価の充実と、開発のスピードアップを図る。
IDIADAオートモティブテクノロジーは技術支援企業で、日本を含めた14か国で車両開発支援を行っている。主要技術センターはバルセロナ近郊にあり、高速、耐久、ブレーキ、操縦安定性、オフロード評価を行うための11の異なったテストコースを備えた総合プルービンググラウンドと試験設備を持っている。
横浜ゴムが優先使用契約を結んだのは、新たにプルービンググウンド内に建設される全長1760メートルのウェットハンドリングコースで、一部にハイドロプレーニングテスト向けの直線路と旋回路を備える。横浜ゴムでは、この新テストコースを利用して、コンパウンドやトレッドパターンを中心としたタイヤ評価を行う。
横浜ゴムは、世界的なタイヤ販売量の拡大に合わせて、タイヤ評価能力の強化を進めている。現在、国内に総合プルービンググラウンドと冬用タイヤ専用プルービンググラウンドを設置しているが、これに加え2008年度中完成を目標に、タイに総合プルービンググラウンドの建設も進めている。