マツダ『MPV』23Tに215/55R18 94Q M+Sというサイズの『ウインタートランパスMK3』を履き、市街地、高速道路、ワインディングロード、そして雪とアイスバーンの道を試した。
MPVは重量級のミニバンであるが、スポーツ色の色濃いマツダのクルマであるから、その動きは軽快でスポーティである。ウインタートランパスMK3はスタッドレスであるが、MPVの軽快さやスポーティさを損なわないタイヤでマッチングはなかなか上々だった。
アルファルト舗装のドライ路面でも雪道、アイスバーンにおいてもしっかりしたグリップを感じることができたのは、ウインタートランパスMK3がもつタイヤそのものの剛性の強さが功を奏していると思われる。
スノードライブといっても高速道路を走っていくときにはドライ路面のケースは多い。ここでしっかりした感触が得られることでそのタイヤへの信頼が厚くなるが、多くの人数が乗れるミニバンではよりいっそう大事なことだ。ウインタートランパスMK3はスタッドレスタイヤということを忘れるくらい夏タイヤ並みのしっかり感があるといっていい。
まず高速走行でふらつかないことだ。リヤタイヤがしっかりグリップしていることが安定感につながっている。これは直進時のハンドル修正が少なくてすむことになり、長距離ドライブが疲れない、しいては安全運転しやすいタイヤというよい方向に回っていく。
ハンドル応答性はキビキビ感がありスポーティなMPVの特性が生きている。だから高速道路だけでなくワインディングロードでもドライビングが楽である。応答遅れがなくハンドルの切り角に素直にノーズが向きを変えてくれるからだ。
大事な雪道やアイスバーンの性能レベルも高い。滑りやすい路面でスムーズに走れるところがいい。重量のあるMPVであるが、その重さを感じさせることなく雪道での発進、停止ができる。FFモデルであったがアクセルペダルを強く踏み込んでも前輪の空転はしにくく、きれいに発進してくれる。これはアイスバーンでも同様で重さがトラクションにつながっているような力強さを感じられた。
ウインタートランパスMK3は、ドライ路面でも、肝心の雪道、アイスバーンでもミニバン専用と謳うだけのことはあって、しっかりとしたグリップで安心して走れるスタッドレスタイヤだ。