【東京モーターショー07】東洋ゴムの静粛性向上技術

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【東京モーターショー07】東洋ゴムの静粛性向上技術
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クルマの静粛性向上技術は、自動車メーカーにとっては商品力向上のカギを握る重要なテクノロジー。第40回東京モーターショーの会場において、その静粛性向上技術で注目されているのが、トーヨータイヤのブランドで知られる東洋ゴム工業が神戸大学との産学協同開発で生み出した電磁アクチュエーターだ。

このアクチュエーターは、タイヤからボディを伝わって室内に達するロードノイズを低減する機能を持つ。装着場所はサスペンションのストラットマウントの頭。ロードノイズの音波を検出し、それと逆位相のノイズを発して騒音を打ち消すという原理だ。

似た発想のシステムは以前から存在していたが、ホワイトノイズに近い不規則なロードノイズをうまく打ち消すシステムは事実上この装置が初めて。

ブースではその効果のほどを体感する説明映像が流されていたが、ヘッドホンでレクサス『IS』での実験を聞くと、装置のON/OFFで体感的には2倍ほどもロードノイズレベルが違う。ブースにはユーザーのみならず、自動車メーカーの開発者も多数訪れ、関心を示していた。

おりしも東京モーターショー会期中にあたる11月5日、建材の耐火性能についての偽装が発覚し、コンパニオンを引っ込めるなど自粛ムードが漂う東洋ゴム。業績はこうした堅実な技術開発をバックボーンに引き上げていくべきということを、経営陣は今頃嫌というほど実感していることだろう。

東京モーターショー:10月24日 - 11月11日、千葉市・幕張メッセ

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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