ボルボ、飲酒運転ロック装置を設定

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ボルボ、飲酒運転ロック装置を設定
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ボルボカーズは、飲酒運転による事故件数を削減するため、燃料電池の技術を用いた自動車ロック装置、『アルコガード』を2008年初頭から『S80』、『V70』、『XC70』にオプション設定する。

アルコガードの無線ハンドセットに息を吹きかけ、血中アルコール濃度が2.0g/リットル(スウェーデンの場合)を超えるとエンジンはスタートしない。無線は車から10m以内で有効、通常は車内で電源をチャージしておく。

アルコガードはアルコール検知に燃料電池と同じ技術を用いる。「燃料電池は高価だが、より正確な結果が出る。たとえば半導体とは異なり、燃料電池はエタノール(=アルコール)のみに反応するからだ」と、アルコガード担当の技術プロジェクトマネジャー、ディビッド・ニルソンは説明する。

燃料電池ではエタノール分子から電流が発生する。この電流が多いほど、アルコールが多いことを意味する。ヨーロッパ各国の警察当局による飲酒運転取り締りで用いられているものと同じ技術だ。

アルコガードでは、センサーにより、外気をポンプで吹き付けるなどの不正はできないようになっているという。また一度測定すると、その結果はエンジンを切ったあと30分間保存されているので、短時間の運転を繰り返す場合でもその都度測定する必要はない。

緊急時の発車、あるいはハンドセットを紛失したときのために、ロック機能をバイパスすることもできる。バイパスの回数は無制限と、1回限りの2通りの設定がある。これらのセッティングはボルボの修理工場で行なう。

電池の交換や調整は、車の定期点検と同時に、ボルボの修理工場で行なう。

ボルボはアルコガードの設定を08年夏までに小型レインジにも広げる予定だ。スウェーデンは現在、この種の“アルコロック”の最大の市場であり、ボルボでは欧州の他の地域、USにも展開していく。もちろん血中アルコール濃度の数値は各地の法規に従って調整される。

ボルボがこの種の“アルコロック”装置を純正品として車に組み込むのは初めてだが、2年前から後付け用品として社外製品をすでに設定している。

《高木啓》

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