マツダの主力コンパクトカーである新型『デミオ』(7月5日発売)のプラットフォームは、マツダによる新規開発の「B」プラットフォーム。
2002年に登場した旧型もフォードによる新開発プラットフォームを使っていた(フォード『フィエスタ』などと共通)。それからわずか5年でプラットフォームを変更するのは、このクラスのモデルとしては異例だ。
短期間で新規プラットフォームを起こした理由について、副主査としてハードウェア開発を指揮した鍵本浩一氏は、前型のプラットフォームの性能自体に不満があったわけではないとしながら、次のように語る。
「最大の理由は、軽量化のためです。ボディの強度や衝突安全性を維持しながら大幅な重量軽減を果たすためには、旧型のプラットフォームはあまり都合のいいものではなかった」
「アンダーボディ自体の軽量化ももちろんですが、旧シャーシはサスペンションの取り付け方法ひとつとっても、フォードの生産要件を満たすためにむざむざ重くなるなど、非効率的な部分が多かった。フォードからは当然『短期間で新しいものを作るのは無駄じゃないか』と言われましたが、アップデートのメリットをきちんと説明し、更新することになったんです」
このプラットフォーム、マツダ車のみに使われるのではなく、今後フォードが発売する新型車にも展開されていくという。