帝国ピストンリングが発表した2006年度の連結決算は売上高が前年同期比7.8%増の523億700万円となり、増収となった。
同社グループが主力の日本の自動車業界は国内市場は需要が頭打ち傾向にあるものの、米国市場、アジア市場を中心に世界市場で販売を伸ばした。
このため、同社も国内の受注は横ばいだったが、海外グループ会社の業績が伸びた。特に自動車関連製品事業のシリンダライナ事業は自動車軽量化の一環として需要が拡大した。
営業利益は前年とほぼ横ばいの52億7200万円、経常利益も横ばいの58億4900万円だった。モデルミックスの悪化や品質対応コストの増大、設備償却費の増加などのマイナス要因はあったが、売上げの伸びがこれをカバーした。
当期純利益は、環境対策工事費用などの引き当てで、同10.3%減の27億5100万円だった。
2007年度の業績見通しは、売上高が同5.1%増の550億円と増収を見込むものの、モデルミックスの悪化などで営業利益は同10.9%減の47億円、経常利益が同11.1%減の52億円、当期純利益は同16.3%増の32億円を見込んでいる。