日産自動車は26日、2007年3月決算の発表を行った。カルロス・ゴーン社長はその会見の席上、中期経営計画「日産バリューアップ」で掲げるコミットメントの達成を1年先送りにすると表明し、恐怖政治ではいけないとの考えを示した。
「恐怖ではダメ。もし失敗を恐れていたら、イノベーションすることはできない。目標を達成することはできない」とゴーン社長は強調した。
日産ではこれまで多くのエグゼクティブが責任を取らされて会社を去っていったが、ゴーン社長は「辞めた理由というのは、あるターゲットを達成できなかったからではない。解決策を見いだせなくて辞めた」と強調した。
とは言うものの、役員陣はゴーン社長の顔色を伺うことが多く、今回の会見でも質問に答えた西川廣人副社長は、質問をしたメディアのほうに顔を向けず、終始ゴーン社長の顔を見ながら答えていた。その姿はあたかもゴーン社長に弁明をしているかのようであった。