ヤナセ、補修作業にデュポンの水性塗料を導入

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ヤナセは、環境問題対応のため、自動車補修用の塗料を現在使用している低溶剤型塗料(ハイソリッド)からVOC(揮発性有機化合物)が最も少ない水性塗料への移行するため、デュポンと全面的な協力関係を締結することで合意した。

ヤナセは、今年4月、スタンドックスの水性塗料「スタンドハイド」をヤナセの内製BP(板金塗装)工場のうち、神奈川県横浜市にあるパイロット工場である「BPセンター横浜」へ導入した。今後も全国に10カ所ある内製BPセンターに展開する。さらに、将来的には契約工場へも「スタンドハイド」の導入を呼びかける予定。

ヤナセBP営業部とデュポン高機能塗料事業部は、2005年に補修プロセスや適切な材料選択を明示した「ヤナセ・ザ・ボディショップ・ネットワーク・スタンダード(板金塗装協力工場)」を共同で策定した。さらに技術トレーニングを全国で展開するなど、補修作業品質を向上するため、協力体制を強化している。

デュポンは、水性塗料では世界で最も高い水準にあるとされ、世界シェアトップの販売実績があるスタンドハイドを日本市場に導入するため、ヤナセに提案したところ、ヤナセ側が受け入れを表明した。ヤナセはこれまでもデュポンの自動車補修用塗料のデュポンリフィニッシュやスタンドックスの両ブランドの低溶剤型塗料を積極的に使用し、デュポンの補修塗料の取り扱いに熟練していることから、スタンドハイドの導入を決めた。

浮遊性粒子物質および光化学オキシダントにかかわる大気汚染の状況が依然として深刻で、その原因とされるVOCの排出抑制を目的に、国内で2006年4月から改正大気汚染防止法が施行されている。

ヤナセは、環境問題に対応するため、すでに従来の塗料よりも約40-60%VOC排出量の少ない、デュポンの低溶剤型塗料を内製BPセンターや同ネットワークの多くの工場で導入している。今回、水性塗料スタンドハイドの導入で、さらにその放出量を80%以上低下させ、自主的にVOC削減を目指し、環境問題への対応を推進する。

今回の導入に伴い、デュポンは、スタンドハイド使用に関するトレーニングをヤナセBPセンター横浜に対して実施する一方、ヤナセは塗装ブースの改修を済ませ、水性塗料の使用を開始した。今後も、環境対応と生産性の向上の両立を目指し、水性塗料の実用化へのノウハウを蓄積していく方針だ。

《レスポンス編集部》

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