富士通テンは16日、コンシューマー向けのドライブレコーダーとなる『DREC1000』を発表した。11月中旬からの販売を予定しており、価格は税込みで5万9800円。同種のものとしては安価なものとなる。車載機の量販メーカーが手掛けるということで、これまでのドライブレコーダーよりも確実に入手できるという点もポイントだ。
同社ではこれまでタクシーや運輸業界に向けた業務用機器としてのドライブレコーダーを供給してきた。業務用モデルでは緊急時の映像記録機能に加え、車速やアクセル開度などの情報も取得。これらのデータを記録する機能も持つが、DERC1000では「急ブレーキ時の映像記録」に機能を絞り込むことによって低価格化を実現している。
映像の記録時間は20秒間(衝突前12秒、衝突後8秒)で、「どの程度のG(衝撃)を記録開始のトリガーとするのか」というのはユーザー自身で設定できる。この設定値を超えた場合には自動で作動するが、対人・対物への軽微な衝撃であるとか、いわゆる「ヒヤリ・ハット」に対応するための任意作動スイッチを持つ。
最大の特長は、映像記録と同時に音声も記録するということ。これによって事故前の会話が明らかになる。危険認識にどの段階で至ったのかという推測も後にできる…というわけだ。これは同社製の業務用モデルにも搭載されていた機能だが、後の事故解析に役立つという意味もあり、DREC1000にも継承されている。