「平均的な運転テクニックのドライバーの場合、市街地走行におけるモード燃費との乖離率は25%以下」と、新型トヨタ『カローラ』(10月10日発表)の開発責任者、藤田博也チーフエンジニア。
藤田氏の使った「乖離率」という言葉は、トヨタの社内で使われている用語で、モード燃費に対して実燃費がどの程度悪くなるかを表す数字。かりに10・15モード燃費が10km/リットルで、実燃費が6km/リットルの場合、乖離率は40%になる。
「われわれの感覚では、乖離率が30%程度が“並”。それ以上になるとお客様から苦情が来たりします。25%くらいになると実燃費がいいというイメージですね」(藤田氏)
乖離率25%の場合、1.5リットルセダン(10・15モード燃費=18.2km/リットル)の燃費は13.65km/リットル。都市部でこれだけ走れば、ファミリーカーとして御の字だろう。「丁寧に運転すれば、空いた地方道や高速道路では1.5リットル車ならリッター20km以上も充分に出せます」(藤田氏)。ガソリンが高騰する昨今、燃費の良さは大きなアドバンテージになるだろう。