【神尾寿のアンプラグド特別編】携帯電話の欧州プレミアム…ノキア 前編

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 世界中で3人に1人がユーザー

フィンランドに本拠を置くノキアは、1980年代から携帯電話を作っている。自動車100年の歴史と比べれば短いが、携帯電話の歴史を鑑みれば、ダイムラーやベンツのような老舗ブランドである。しかも、歴史があるだけでなく、現在のマーケットシェアも大きい。ノキアのグローバルでの市場シェアは現在34%、これは世界中で3人に1人がノキア端末を使っている計算だ。

さらにノキアは、単なる大量生産メーカーになるのではなく、携帯電話を通じて人々に文化的貢献をすることを社是にしているという。

「ノキアは携帯電話という機械を売るのではなく、携帯電話というソリューションを通じて、人々をより豊かにしていくことを目指しています。我々のロゴには『Connecting People』という言葉が入るのですが、人と人、人とサービスを繋げることによって、人々の生活を豊かで楽しいものにしていきたい。これが企業理念になります」(日下部氏)

企業理念のキャッチフレーズというと、クルマの世界ではBMWの「Freude am Fahren (駈けぬける歓び)」を代表に有名なものがいくつかある。しかし、携帯電話を作るメーカーで、携帯電話に対する理念をメーカー全体のキャッチフレーズにしている会社は、筆者の知るかぎりノキアしかない。携帯電話専業メーカーであり、それだけ強いこだわりがあるからだろう。

このように世界的に見てノキアは有名なブランドであるが、日本市場では海外ほどは名が通っていない。その理由として大きかったのが、ドコモのムーバなど第2世代携帯電話が日本独自の「PDC」方式であり、世界的なデファクトスタンダード(事実上の標準)になった「GSM」方式を採用しなかったことがある。またiモードなどキャリアの独自サービスが多いことも、ノキアのようなグローバル企業にとって参入障壁になった。

「日本市場でのノキアは、これから(広めていく)という段階です。しかし、ここ数年の追い風として、日本でも国際標準のW-CDMA方式をドコモやボーダフォンが採用しましたので、ノキアの海外で販売しているモデルが日本でも売れるようになりました。その点で、いい波がきていると感じています」(日下部氏)

現在、日本で売られているノキア製端末は、ドコモ向けに『FOMA NM850iG』、ボーダフォン向けに『Nokia 6680 / Vodafone 702NK II』、『Nokia N71 / Vodafone 804NK』などキャリア向けカスタマイズモデルがある。さらにドコモ向けやボーダフォン向けというように利用キャリアが制限されない、3Gのスタンダードバージョンとして『Nokia 6630』、海外のGSM専用モデル『Nokia 3220』などもノキア直営店やオンラインショップを通じて購入することができる。

これらノキア製端末は、ベーシックな機能として世界各地で利用できる国際ローミング対応になっている。3GのW-CDMAはもちろん、普及率の高いGSM/GPRS方式に対応し、各国の周波数の違いも自動修正する。また、普及率が高いこともあり、ノキア製の携帯電話が使う充電器は、国際空港や一流ホテルならば購入やレンタルすることができる。日本でも海外に行くことが多いビジネスパーソンや旅行者に、ノキアは人気がある。

《神尾寿》

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