スズキから発売された新ジャンルのコンパクトクロスオーバー『SX4』のボディサイズは、全長は4135mm(1.5Eは4115mm)とコンパクトだが、全幅は1730mm(1.5XGは1755mm)、全高は1570〜1605mmと意外に大きい。
とくに全幅に関しては5ナンバーの枠を超え、全車が3ナンバーとなっている。SUV風のワイドフェンダーを採用した1.5XGにいたっては全幅1755mmと、国産車の1.5リッターとしては、異例のワイドボディとなっている。さらにもっとも全高の低いグレードでも1570mmなので、一般的な立体駐車場には入らないサイズとなっている。
SX4のチーフエンジニア補佐の森田浩之さんは「SX4はフィアットとの共同開発を行なったグローバルカーです。そのため、日本の基準にはこだわることなくパッケージングを決めました」
「欧州では、日本よりさらに高い速度レンジの環境なので、トレッドの10mm〜20mmの広さが効いてきます。そのため、全幅は3ナンバーサイズとなっていますが、日本でも現状の税制上のデメリットはないので、あえて5ナンバーにはこだわりませんでした」という。
事実、日本でも全幅による3ナンバーのデメリットはなく、今は購入者の意識の問題となってきている。実際に運転してみても、全幅の広さによる乗りづらさは感じられず、むしろワイドトレッドによって得られた、ハンドリングの正確性に好感をもった。ここまでハンドリングか上手く仕上がっていれば、3ナンバーサイズも許せてしまう気がした。(つづく)