米カリフォルニア州では、知事のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が化石燃料への依存を低減させるため、州内でのバイオ燃料増産計画を発表した。
計画によると、カリフォルニア州は2010年までに州内のエネルギーの20%をバイオ燃料から作り出し、さらに2020年にはその比率を40%にまで高めることになる。ちなみに現在の同州のバイオ燃料の比率は5%である。
シュワ知事が推奨するバイオ燃料はトウモロコシ、サトウキビから作られるエタノール。そのため知事は現在北カリフォルニアのトウモロコシ産地などを視察し、年間に3500万ガロンのエタノール生産体制に向けて整備を進めている。
アメリカではビッグ3を始め、エタノール燃料でも走行できる車は多く生産されているが、実際にはエタノールの給油ステーションが中西部を除いてはほとんど存在しないため、機能していない。排ガスの低減、規制に関して全米のオピニオンリーダーでもあるカリフォルニアとしては、バイオ燃料対応についても他州をリードしたいところ。
シュワ知事は、「バイオ燃料比率を高めることで公害の低減、温室効果ガスの削減にもつながり、同時に州内の農業の活性化にもつながる」と、この分野での強力なリーダーシップを公言している。州内に多くのエタノール供給ステーションができれば、車販売地図にも影響が出るかも知れない。