富士重工業は28日、リチウムイオンキャパシタに関する技術を昭栄エレクトロニクス(阿部睦司社長、長野県上田市)に供与すると発表した。富士重による同技術の供与は、これで2社目となる。
昭栄エレクトロニクスは、ポリアセンを電極に用いたキャパシタや、リチウムイオンを用いたキャパシタの製造・販売を行っており、携帯電話などのコイン型メモリーバックアップ分野で世界的に大きなシェアを持つ。
今回の技術供与契約にもとづき同社は、キャパシタのエネルギー密度を飛躍的に増大させた、富士重の技術を用いて、リチウムイオンキャパシタの研究・開発、試作、製造、販売などの権利を得られる。契約期間は10年間。
昭栄エレクトロニクスは当面、中・小型の円筒型リチウムイオンキャパシタに特化しユーザー開拓するが、将来は、ハイブリッド車への搭載や、自動車用鉛蓄電池の代替が可能な大型積層型の開発にも取り組む。