「ミニバンにサウンド・エンタテイメント」。そういわれると、カーオーディオのキャッチコピーだと思う。しかし、じつはこれ、タイヤのことだ。ブリヂストンが新開発した『レグノGRV』のことだ。
ご承知の通り、いま世の中でもっとも売れている車種はミニバンだ。10年前と比較して、その数は倍増。現在、乗用車の総販売台数の27%を占めるまでに成長した。そして、スポーツミニバン、コンパクトミニバン、プレミアムミニバンなど、多種多様なミニバンの細分化が始まっている。その中でも、プレミアムミニバンの人気は高い。日産『エルグランド』が火をつけたこのマーケット。同車の05年新車販売台数は前年対比127%の4万2800台。ライバルのトヨタ『アルファード』も8万1600台の好調な売れ行きだ。
そこでブリヂストンでは、プレミアムミニバン専用タイヤを作ってしまった(!)。ブランドとしては当然、高級&上質さが売りのレグノで決まり。1981年誕生のレグノ。「ゆとりある洗練された走りを愉しめるタイヤ」、「プレステージ性の高いタイヤ」として「本質を見極めた確かなモノを選びたい」ユーザーのために誕生したレグノ。中世の王様が手に持つ“しゃく”(棒状の杖の一種)の上部に刻まれた優美な装飾品をレグノと呼んだ。それが転じて、ラテン語でレグノとは王者を意味する。
『TURANZA ER300』『GR-8000』のさらに上、レグノブランドとして最上級ミニバン専用のGRVが誕生した。スタンダードミニバン用として好評の『Bスタイル RV』の上級版として、レグノGRVがラインアップするのだ。しかしまた、レグノGRVがどうして「ミニバンにサウンド・エンタテイメント」なのか? その実態について体験してきたので、これから紹介していくことにしよう。(つづく)