軽1BOXカーのスズキ『エブリィワゴン』が、フルモデルチェンジを行なった。新型も先代と同じように、軽商用車のエブリィをベースとしているが、新型は前後のデザインをワゴンと商用バンで大きく差別化を図り、より乗用車らしさを高めているのが特徴だ。
エブリィワゴンのチーフエンジニアである浅井慶一さんは「先代モデルは商用車からの派生車種でしたが、新型は乗用ワゴンをメインに考え、そこから商用車を作っています。そのため、走りに関しては街乗りだけではなく、中距離にも耐えられる乗り心地を目標に開発を進めました」
「内外装に関しても、ワゴンはリヤゲートやリヤバンパーを専用設計することで、ワゴンらしい高級感を演出しています。内装はワゴン向けに質感の高いデザインを採用し、それと同じものをバンにも展開するといったカタチを取りました」と語る。
実際に新しいエブリィワゴンの内外装は、先代までとはガラリとイメージが変わり、質感が高まっている。フロントではグリルやヘッドライトがワゴン専用となり、リヤではワゴンらしい縦長のコンビランプが採用されている。
インテリアのデザインも完全に乗用車テイストになり、バンと共用しているとは思えないぐらい親しみやすいデザイン。内装色もブルーのツートンやブラウンといった、バンとは一線を画す色使いが用いられている。
とくに上級グレードに採用されている、オートエアコンのコントロールパネルは液晶モニターも装備されており、軽自動車とは思えぬクオリティの高いものだ。
確かに、この質感の高さは乗用ユースメインで新型車を開発しなくては実現できないものだろう。(つづく)