アメリカの非営利団体、インフォームド・フォー・ライフが、NHTSAやIIHSのクラッシュテスト結果などをもとにクルマの“リスク度”を割り出したものを発表した。
クラッシュテストスコアの他、実際の事故での死亡者数、車重、スタビリティコントロールの有無、サイドカーテンエアバッグの装備などもリスク要因として計算されている。
インフォームド・フォー・ライフの代表であるマイケル・ダルバーガー氏は、「クラッシュテストのスコアが実際の死亡事故や負傷のリスクと連動していない」ということに気づき、5年前からリスク度を独自に発表し始めた。まだ一般の関心は低いが、業界内では以前から話題となっているレーティングだ。
ダルバーガー氏によると、リアクラッシュが乗員の死亡につながる可能性はわずかに3%なのに対し、フロントクラッシュの場合は43%にも上る。しかしNHTSAなどのテストでは、フロントとリアのクラッシュダメージ対し同率の評価を与えている。IIHSに至っては、未だにロールオーバーテストを実施していない。
こうしたことから、消費者が本当に信頼できるリスク度というものを割り出す必要を感じたのだという。
2006年モデルについての詳細なレポートは、同団体のウェブサイト(http://www.informedforlife.org)で閲覧できる。
●リスクが低い車種とスコア
アキュラ『RL』:56
リンカーン『タウンカー』:58
ボルボ『S80』:61
アキュラ『TL』:62
アキュラ『MDX』:66
フォード『クラウンビクトリア』:66
マーキュリー『グランドマーキス』:66
三菱『ギャラン』:66
リンカーン『LS』:68
アキュラ『TSX』:68
●リスクが高い車種とスコア
ホンダ『インサイト』:167
サイオン『xA』:158
マツダ『Bシリーズ』:152
フォード『レンジャー』:152
トヨタ『タンドラ』:150
トヨタ『タコマ』:149
フォード『フォーカス』:149
日産『セントラ』:148
日産『フロンティア』:148
キア『スペクトラ』:146