7日、東京都江東区内の首都高速道路・湾岸線東行きで、速度違反の取り締まりを行うために路肩へ停車した警視庁・高速隊の覆面パトカーに、後ろから走ってきた大型トラックが激突する事故が起きた。
警視庁・高速隊によると、事故が起きたのは7日の午前4時25分ごろ。江東区内の首都高速湾岸線・東行きでルーレット族の取り締まりを行っていた捜査車両(覆面パトカー)が速度超過違反を行う25歳の男が運転する乗用車を発見。同区新木場1丁目付近で停止させ、違反処理を行っていたが、後方から進行してきた28歳の男が運転する大型トラックがパトカーに激突した。
この事故により、パトカーの後方で衝突防止措置を行っていた40歳の巡査長がトラックにはねられて死亡。パトカーの車体も大破し、後部座席で事情聴取を行っていた33歳の巡査長と、速度超過違反で摘発された男性が高架橋から転落。約8m下の草地に叩きつけられた。男性は全身強打で死亡。巡査長も重体となっている。
現場は新木場出口への車線を含む片側4車線の直線区間。事故は車内での事情聴取が終わり、3人がパトカーの車外に出た直後に発生したとみられている。警察ではトラックを運転していた男を業務上過失傷害と道路交通法違反(前方不注視)の現行犯で逮捕しているが、男は「衝突直前までパトカーに気がつかなかった」と証言しており、居眠り運転の可能性が高いとみられている。
警視庁によると、高速道路上で違反取り締まりを行っていたパトカーに後続車が追突した例というのは過去にも起きているが、「一般人が事故に巻き込まれて死亡したのは初めてのケースではないか。真に遺憾に思う」とコメントしている。