新型『シビック』(9月22日発表)のデザインのキーワードは先進感だ。フロントウィンドウをぐっと前進させ、モノフォルムとしたキャビンは新しさを感じさせる。またシンプルでありながら張りのある面構成は埋没しがちなセダンのカテゴリーの中で強い存在感を放っている。
織田達哉デザイナーは「サイドビューのフォルムはこだわりました。ディティールではなくパッと見てインパクトを与えるためにも、ミニバン、1BOXとは違うスポーティなモノフォルムを目指しました。またキャビンを前後で絞ることによりボンネットとトランクを表現し、先進感を与えながらもセダンとしてのアイコンは守っています」と語る。
ホンダといえば、センタータンクレイアウトや低床プラットフォームなど、パッケージングによってデザインを革新してきた。その部分については、「もちろん、今回もセダンモノフォルムを成立させるために、フロントガラス前のカウルトップと言われる、黒い樹脂の部分までサスペンションの頭がきています。これはセダンではまれで、前例がありません。つまりAピラーの付け根ギリギリにサスペンションがきています。これは非常に独創的だといえます」と続けた。
新型シビックも『フィット』や『オデッセイ』と同じく、パッケージ=デザインとしてホンダらしさが現れた1台ではないだろうか。