BMW AGのモーターサイクル部門BMW Motorradは、全く新しいミドルクラス・モーターサイクルを導入すると発表した。2006年前半に、第4のモデルシリーズとして、ベルリン工場で『F800』シリーズの生産を開始する。
最初のモデルとなる「F800S」は、排気量800ccエンジン搭載の個性に富むバイクとして、特徴的なサスペンションなど、BMWのモーターサイクルならではの機構を盛り込む。
F800Sは乾燥重量で190kg以下、装備重量でも約200kgの軽量で筋肉質なスポーツバイク。直進性とコーナリング性能、ハンドリングを高度にバランスさせたサスペンションを採用する。
BMWのモーターサイクルならではの高い安全性、環境性能、人間工学的なシートポジション、快適性能なども考慮、ミドルクラスのモーターサイクルの新たなベンチマークを確立する。
三元触媒コンバーター、最新の電子エンジン制御が標準装備されるほか、ABSブレーキシステムもオプション設定する。
駆動系では、『F650CS』で導入されたローメンテナンスで静粛性が高いベルト・ドライブを継承する。重量、スペース、効率、サービス性を考慮すると、シャフト・ドライブに比べて軽量なベルト・ドライブがミドルクラスのモーターサイクルには最適と判断した。
エンジンは、ボンバルディア-ロータックス社との共同開発で、完全な新設計。エンジンは、オーストリアにある同社工場で製造され、ベルリン工場に輸送する。
BMW Motorrad史上初の直列2気筒エンジンは、4バルブ、12:1の高圧縮比、「Kシリーズ」の直列4気筒エンジンと同じ形状の燃焼室で、競合モデルと比較して、高効率と低排ガス、好燃費を達成する。クランクシャフトには振動解消のためにバランサーを取り付ける。
最高出力は80ps以上。
F800Sの世界初披露は、今年11月15日からミラノで開催されるEICMWモーターショーで行われる予定で、価格を含む詳細は未定。