マイクロソフトは12日、カーナビなどの車載情報端末向け基本ソフト(OS)である『Windows Automotive 5.0』を発表し、これに関するカンファレンスをパシフィコ横浜(横浜市)で開催した。
組み込み機器(エンベデッド)向けOSのため、パッケージでの販売はなされず、実際の商品に使用されるまでは1-2年の時間を要するとみられている。
Windows Automotive 5.0は、ハンドヘルドPCやPDA向けの組み込み用OS『Windows CE 5.0』のコアをベースに、車載情報端末向けの技術(オートモーティブコンポーネンツ)をプラスするとともに、車載機器に使用するために信頼性を向上させた基本ソフト。
HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)の開発ツールであるAUI(Automotive UI Toolkit)や、システムリソースの配分最適化を支援するツールであるAST(Automotive System Tools)もシステムに内包されており、開発のしやすさに改善が図られたのもポイント。
GUIを制御系から切り離し、デザインのみを容易に変えられるようになったことで、カーナビのメーカーが求めている多機種同時開発にも対応している。
Windows Automotive 5.0を使った製品の開発はこれから始まるため、これを使った製品が市販されるまでには1年、本格的に普及するまでには2年ほど掛かる見込みだ。