2006年モデルのダッジ『チャージャー』の発売が近づき、クライスラー『PTクルーザー』、同『300』、ダッジ『マグナム』などに続いてヒットの予感が高まっている。
クライスラーによるとすでにチャージャーに関する問い合わせは10万件以上入っており、ディーラーへの注文もすでに2万7000台となっている。これは300の発売時を上回っており、クライスラーはかなりの手応えを感じているようだ。
それにしても、クライスラーの売れ筋を見ていると、ジープブランドを除いてはいわゆるニッチカーのヒットばかりが目立つ。
ビッグ3の中ではそれでも唯一黒字を計上しており、社債の格付けもフォードやGMをはるかに上回っているが、クライスラーという会社のプレゼンスはビッグ3という位置づけからどんどん遠ざかり、ダイムラーのニッチカー部門と捉えられても仕方ない面も見える。
個性的なクルマ作りは評価できるが、今後クライスラーというブランドがどのような方向に進もうとしているのか、アメリカでのシェアを伸ばしてGMやフォードを追い抜こうというのか、それとも収益性の高い小さなブランドとして内容を充実させようとしているのか、その辺りが見えにくい。
しかしひとつ確かなのは、たとえ発売初期だけであってもチャージャーはそれなりにヒット商品となり、クライスラーに新たな個性を付け加える、ということだ。