富士通は18日、300km/hの高速移動中でも100Mbpsの通信が行える技術を開発したと発表した。ここでは、高速移動中におけるマルチパスの問題を解消し、高速通信を実現している。
移動体通信では、基地局から送信した電波がビルなどに反射し、複数の経路で端末に届く「マルチパス」という現象がみられる。移動中に高速な通信を実現するためには、このマルチパスをより正確に予測する必要がある。今回開発された技術では、このマルチパスの正確な予測を妨げるノイズを除去することで、高速な通信を実現している。
この技術は今のところ、コンピュータによるシミュレーションでの実証にとどまっている。同社では、携帯端末の試作機による室内実験を進め、実環境での有効性を確認しつつ、2−3年後には実用レベルの技術に高めていく計画だ。
なお、この研究は情報通信研究機構(NICT)から委託されたもの。
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