廃品回収に見せかけて原付バイク盗む

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警視庁は12日、路上に駐車されていた小型バイクを中心に盗みを重ね、中東や中南米などに向けて不正に輸出していたとして、埼玉県内に在住する40歳の男ら7人を窃盗容疑で逮捕した。

メンバーのうちの1人が所有する倉庫からは1700台あまりのバイクや部品が発見されており、警察では余罪を追及する方針だ。

警視庁・捜査3課によると、窃盗容疑で逮捕されたのは、さいたま市内に在住する再生資源回収業を営む40歳の男と、熊谷市内に在住して貿易会社を経営していると自称する39歳の男ら合計7人。

このグループは廃品回収業者を装い、昼間の住宅地をトラックで徘徊。マンションやアパートの駐車場にターゲットとなる小型バイクを見つけると、これを何人かで運びだし、そのままトラックに乗せて盗み出すという手口を繰り返していた。

直接の逮捕容疑は今年3月下旬、東京都西東京市内のマンション駐車場から22歳の男性が所有する原付バイク1台を盗みだしたというもの。

グループは駅前に不法駐輪されているバイクにも触手を伸ばし、これも同様に盗みだしていた。この際、自治体が行っている違法駐輪の撤去作業と出くわすこともあったが、その際には「このバイクが故障して身動きが取れなくなった。依頼者から回収を頼まれた」などの言い訳を行い、そのまま盗みだしていたという。

警視庁は以前、台湾人グループによるハレーダビッドソンなどの大型高級バイク窃盗事件の捜査を行っていたが、その過程で「廃品回収を装い、小型バイクを中心に盗んでいるグループが存在する」との証言を得て、このグループの摘発を進めていた。

警察が捜査に入った際、主犯の1人である貿易商経営を自称する男が所有する倉庫には、実に1700台もの小型バイクや部品が隠蔽されていた。これらは主に中東や中南米諸国を中心に廃部品として輸出されていたとみられている。

《石田真一》

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