マツダ系のディーラーで実施している『QBピット』は、軽板金と呼ばれる補修サービスだ。パーツ類を脱着することなく、基本的には現状のまま補修を行っていく。
補修の流れは次のようなものとなる。
まずは擦過傷のある部位の周囲をマスキングしてから、擦過した外板をサンドペーパーで磨き、接触によって生じた傷のうち、粗く傷ついた部分を平滑にした上でパテを盛っていく。
パテを乾燥させた後は同様に何度も研磨を行い、損傷のないボディ面と同一の高さにする。ここまでに要する時間は傷の程度にも左右されるが、だいたい約1時間ほど。
その後は塗装行程に移る。有機溶剤を使う作業であることから、簡易的な塗装ブースを設置し、活性炭フィルターを備えた空気の吸引機も作動させる。作業員の健康はもちろん、周辺の環境にも気を配った状態で塗装を行うというわけだ。
塗装は車体の現状の色と照らし合わせ、同じ色を調整しながらエアブラシを使って塗布していく。カラーコードが車体に記載されているクルマであれば対応可能なので、マツダ車はもちろん、他メーカーのクルマでも問題はない。
気になるのは他メーカーのクルマを持ち込んでもいいのかということだが、これについては「特に問題はありません。補修の手順に変化が生じるわけではないし、依頼があればその他のサービス(お車エステ)を含めて対応します」と説明している。
補修を行う担当者がすべてのディーラーに常駐しているわけではなく、拠点となる店舗から予約に応じて各ディーラーに出かけていくというスタイルを取っている。
前述のとおり、他メーカーのクルマでも「喜んでやらせていただきます」とのことなので、傷が気になるという方は近くのマツダディーラーで「QBピットでの補修をお願いしたいのですが」と問い合わせてみてはいかが?