ここ3年ほどで奇瑞汽車のネームバリューは全国規模になった。もともとは上海の地元メーカーなのだが、『風伝』などのセダンがヒットしたことで販売が全国規模へと拡大され、ショーでの展示面積も界を重ねるごとに大きくなっている。そして今回は、3台の概念車(コンセプトカー)をそろえてきた。なかでも注目なのが、ピニンファリーナがデザインを担当したクーペ『M14』。関係者によれば、奇瑞の手持ちのコンポーネンツをある程度流用して量産設計への移行が可能らしい。自社開発の直4エンジン/CVTを搭載とも発表している。また、ピニンファリーナは欧州の衝突安全基準も持たした設計を行ったそうだ。セダンの『A21』は年内の発売が予定されている。日本の5ナンバーサイズよりもやや全幅が広く、欧州のCセグメント車の標準的なサイズに匹敵する。ヒット作である風伝『旗伝』はチェコのシュコダに似たデザインだが、新作は「(日産+VW)÷2」といった印象。そういう目で見てはいけないのだが、やはり「どこかで見た」ようなモチーフが使われている。奇瑞では、このモデルを輸出商品にしたいと考えている。
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