ケンウッド『HDM-555・HDDスマートNavi』のエンターテイメント機能はiPod連携だけではない。内蔵されたドライブによるDVD再生機能についも、他社製品にはないトピックがいくつかある。
第一に挙げられるのは、正式対応を表明しているDVD規格の数が多いこと。「これに対応している」と書くよりも、その逆を記した方が適切かもしれない。
DVD-RAMと、DVD-R/+RのVRモードに対応していないだけで、あとは概ねOK。昨年あたりから市場に出回り始めた二層記録式のDVD(DL=ダブルレイヤー)にも対応している。
家庭用のDVDレコーダーはもちろん、パソコンで作ったオリジナルディスクをそのままクルマに持ち込むことができるというのは大きい。
記録型DVDについてはディスク自体の精度(それはそのままディスクの価格に反映する)に左右されることが多く、再生できるかどうかは最終的にはユーザーの自己責任ということになるが、対応していることを表明していれば、再生ができなかった場合にもトラブルの切り分けはしやすい。
DVD再生中のコントロールも面白い。画面上の左右をタッチするだけでメニューを呼び出さずともチャプターの切り替えができる。
以前からケンウッド製ナビには搭載されていた機能だというが、画面上に表示されたバーチャルなキーを押すよりも断然操作しやすく、非常に秀逸だと感じた。
その他、CD(8cmタイプ含む)再生にも対応しているが、装備されたHDDはあくまでも地図データ専用で、HDM-555自体はリッピング機能を有していない。その点には注意が必要だ。