フィアットが中国系に?! …情報飛び交う

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2月にGMとの提携関係を大幅縮小したフィアットだが、「新パートナーは中国企業?」との情報が15日、イタリア国内で乱れ飛んだ。ドイツからの情報で「中国の上海汽車集団(SAIC)が、フィアット株を多数取得するための交渉を継続中」というもの。

フィアットは現在のところ、ノーコメントとしている。しかしこの噂を受けて、ミラノ証券取引所におけるフィアット株は16日、前日の5.685ユーロから5.856ユーロに急上昇した。

実は前後して、フィアットの欧州における2月登録台数が、前年同月比11.6%マイナスという発表があった。それにもかかわらず株価を上げたのは、「救いの手」を期待する投資家が多かったと見ることができる。

“フィアット−中国企業と提携”説は、以前から存在した。イタリアのある新聞は、GMとの交渉決裂が囁かれていた2月初旬、「フィアットを救うのは中国か」との社説を掲載した。

フィアット自体にも、そう噂されても仕方ない行動が散見される。2004年暮れにモンテゼーモロ会長が中国を訪問した折、現地生産の可能性を示唆している。前社長のデーメルも、同社の求められる人材として「英語は当然だが、中国語、ロシア語も堪能な人物」と、あるインタビューで答えている。

昨今イタリアは、「国内の繊維産業を脅かすダンピング輸出を行なっている」として、中国に批判の矢を向けている。しかしイタリア最大の企業の運命も、同じ国に任せざるを得なくなっている……のかもしれない。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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