余剰在庫に苦しむビッグ3だが、クライスラーがクルマの価格下落を予測したのに対し、GMとフォードは第2四半期での乗用車、トラックの生産台数減少の予定を明らかにした。
2月の米国の新車販売は123万台で、昨年同月と比べて20万台、16%の落ち込みを見せている。GMの販売減は12.7%、フォードでは3%となっている。また、昨年度の実績でもGMの販売は9.9%減で米国でのシェアは25.1%となり、フォードは7.4%減でシェアは19.6%。
このため、GMでは第2四半期の生産台数を10%カットし、プロダクトデベロップメントチーム内でリストラを行う予定。
フォードはGMほど大幅ではないが、1.2%の生産減を予定している。どちらのメーカーも、インセンティブやファイナンスプランに一層の力を入れ、在庫の減少をはかるという。
しかし自動車産業というアメリカの基幹産業での減産や価格下落は、経済全体にも影響を及ぼしかねない。アメリカ経済は好調、利子も上がりつつある、と発表されているが、自動車産業の不調は思わぬデフレにつながる可能性も秘めている。