パナソニック・オートモーティブ・システムズ社(PAS社)は11月、同社のカーナビ「ストラーダ」シリーズのうち、HDD系ハイエンドモデル“Fクラス”に同社としては初の2DIN-AVNモデルとなる『HDS930』をラインナップに加えた。
「HDS930を新たに追加したことで、ストラーダシリーズのカーナビはハイエンドからミドル、そしてポータブルまでフルラインナップが揃ったことになります」と語るのは、PAS社で国内マーケティングを担当する壇上浩一・宣伝チーム主事。
パナソニックのカーナビにはDVD系とHDD系の2ラインが存在する。DVD系にはポータブルの『DS110』(税込み15万5400円)、オンダッシュモニターを装備した『DV155』(同18万9000円)、インダッシュモニターを装備した『DV255』(同21万円)。
HDD系にはオンダッシュ一体型の『HS400』(同18万6900円)があり、FクラスにはHDS930が加わったことで、オンダッシュモニターを装備した『HDS900』(同31万2900円)、インダッシュモニターを装備した『HDS950』(同34万1250円)、そして2DIN-AVNのHDS930(同31万2900円)と、すべての形状が選べるようになった。
壇上さんは「価格帯で言うのならDVD系がローエンドからミドルに。HDD系がミドルからハイエンドに位置します。両方のラインを合わせ、トータルで見ると松竹梅といった感じで3つの価格レンジに分けられます」と説明する。
両ラインナップを合わせた場合、ミドルレンジに位置するのは今年4月に発売されたHDD系の『HS400』、そしてこの秋にモデルチェンジされたDV155ということになるだろう。
モデルチェンジしたDVD系3機種のうち、DV155/255はHS400をベンチマークとしており、ドット・バイ・ドットの画面表示やSALAS搭載、そしてエンターテイメントバンク採用など、機能的にもHS400に近づいた。
オンダッシュということで見たならば、あくまでも希望価格ベースではあるが、DV155とHS400はほぼ同じレベルに並んだ。
ただし、この2機種は全く同じというわけではない。ナビ機能以外の部分、例えばDVD再生機能であるとか、MP3ファイルを最大約2400曲分収録可能なユーザーエリアなど、それぞれで差異が付けられ、それゆえに細分化が成立している。
これについて壇上さんは「ストラーダはウルトラ1チップの採用など、エンジニアリング面での共通化を進めていますが、これは今あるリソースを最大限に活かし、その中で商品ラインナップの拡充を図るという、パナソニックの商品戦略に沿ったものです」と説明する。
「機能を細分化することで、お客様には自分のニーズにあった1台を選んでもらうことができますし、またメーカーとしても様々なニーズにも対応できます」