【神尾寿のアンプラグドWeek特別編】『iPod』と『着うたフル』の本質的な違い

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■レコード会社を乗り気にさせるビジネスモデル

着うたフルはビジネスモデルの点でも、従来の音楽配信サービスとは一線を画す仕組みを用意している。

まず、先述のとおり、着うたフルは音楽CD販売サイトと連携している。さらにKDDIでは、着うたフルだけでなく、音楽CDの購入でも使えるキャリア決済サービスを用意している。これは未成年者などクレジットカードを持たないユーザーでも利用できる。音楽CD購入もケータイコンテンツを買う感覚で簡単に決済できるようにすることで、着うたフルから音楽CD販売に繋がる機会を増やすのが狙いだ。

一方、国内のmoraや海外のiTunes Music Storeではクレジットカードの利用が前提なので未成年者は利用できず、音楽CD販売との連携サービスは積極的に打ち出されていない。

さらにレコード会社がプロモーション目的で着うたフルを使用できる仕組みも用意された。デジタル著作権管理機能(DRM)である。

着うたフルでは、ダウンロードした楽曲の再生期間や再生回数をレコード会社側が設定できる。

「例えば音楽CD発売日まで聴ける着うたフルや、ダウンロード後、数回だけ再生可能なプロモーション目的の着うたフルをレコード会社が用意できる仕組みを用意しています。これらを(レコード会社に)活用してもらい、新しい音楽販売のモデルを作ってもらいたいと考えています」(神山次長)

プロモーション目的の着うたフル楽曲なら、価格は当然、格安に設定できる。また、インディーズや新人アーティストでは、最初に着うたフルでのみ楽曲の販売をして、一定の販売数になった音楽CDをプレスするといった使い方も考えられるという。

このように着うたフルは、音楽CD販売と競合せず、シナジー効果があげられるような工夫が随所にある。レコード会社を「乗り気」にさせることこそ、着うた以来、KDDIの音楽戦略の金科玉条である。着うたフルでも、その路線に変更はないといっていいだろう。

《神尾寿》

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