三菱ふそうトラックで死亡した運転手の名誉回復

山口区検は2日、三菱ふそう製の大型トラックを運転中、構造欠陥が絡む事故に巻き込まれて死亡した39歳(当時)の男性について、これまでの「被疑者死亡による不起訴」から、「嫌疑なしでの不起訴」にするなど、処分内容を改めたことを明らかにした。

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検察庁・山口区検は2日、三菱ふそう製の大型トラックを運転中、構造欠陥が絡む事故に巻き込まれて死亡した男性について、これまでの「被疑者死亡による不起訴」から、「嫌疑なしでの不起訴」にするなど、処分内容を改めたことを明らかにした。

問題の事故は2002年10月19日の深夜に発生している。熊毛町安田(現:周南市安田)付近の山陽自動車道・熊毛インターチェンジ(IC)で、当時39歳の男性が運転する大型トラックが料金所を減速なしで通過、IC先で合流する県道の中央分離帯も乗り越え、道路脇に設置された歩行者用地下道の入り口に激突した。

トラックは大破して運転していた男性が死亡した。

山口県警が現場検証を行ったところ、熊毛ICの手前に事故を起こしたトラックから脱落したプロペラシャフトの一部を発見した。同県警では整備不良と車両欠陥の両面から捜査を行っていたが原因は不明のままに終わり、死亡した運転手が道路交通法違反(安全運転義務違反)容疑で被疑者死亡のまま送検されている。

しかし、最近になって「この事故は三菱ふそう製トラックの構造的欠陥によって引き起こされた」という判断がなされ、被疑者死亡のまま不起訴となった運転者の名誉回復を行うべく検討が続けられていた。

この結果、山口区検では「事故は構造的な欠陥を抱えていたプロペラシャフトが破断し、それがブレーキ系統を破壊したことによって引き起こされた」と最終的に判断。

故障部位やその内容が通常の予測範囲を大きく超えており、これまでの判断だった「異常に気づいた時点で停止していれば、大事故には発展しなかった」という考えは通用しないと判断された。

男性の過失については「異常に気づいた時点で停止しなかった」という点を重視しており、ブレーキが欠陥を原因とするトラブルで効かなかった以上、この拠り所は成立しない…という判断にもなり、男性を過失責任や嫌疑無しとみなし、改めて不起訴処分とした。

今回の判断によって男性の名誉は回復されたことになる。
《石田真一》

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