【ホンダ レジェンド×創ったひと】その3 ホンダオリジナルの「遅れの美学」…齊藤政昭 LPL

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「おォー、なるほど、なるほど……」。箱根のワインディングで私は唸りっぱなしだった。試乗後、『レジェンド』開発責任者の齊藤政昭さんが、「じつは…、私たちとしても、最初からこういうシチュエーションで乗って頂きたかったのです」と本音を漏らす。

北海道の鷹栖テスコース、栃木研究所テストコースでプロトタイプに乗ったとき、レジェンドの高性能さはじゅうぶんに理解できた。対して今回の一般ワインディング走行では、「実用性のあるスポーティ」を身体いっぱいに感じることができた。まず、ブレーキングがいい。心地よい減速Gで走りが楽しくなる。

また、ハンドリングの味付けが絶妙だ。低速走行時、ステアリングは直安性志向。すこし走行ペースを上げると、SH-AWDが「でしゃばらない」程度に効いて、ニュートラル感覚が気持ちいい。「それじゃ」と、すこしいい気になってコーナーを攻めていくと、クルマの挙動上「ここからはだめ!」というときにステアリングの反力が重くなり、「この程度なら全然OK」というときにはステアリングの反力はマイルドのまま。この「だめ!」と「OK」のタイミングが、レジェンドの動き(ドライバーが感じる動き)と、時間差がある。物理現象と人間の感覚がずれることで、「クルマを繰るのが、楽しい、気持ちいい」と感じる。ドイツ車でよくいわれる「遅れの美学」だ。

レジェンドは開発初期段階、独・ニュルでのテストも行なった。やはり、ベンチマークはドイツ車なのだろうか? 齊藤さんは、「いろいろと研究しました。なかでも一番気になったのは、(1世代前の)BMW『530i』。しかも、スポーツパッケージでないものでした」という。が、レジェンドのこの機動性は、BMWでも、アウディでも、はたまたメルセデスのフィーリングでもない。ホンダのオリジナリティのカタマリだ。

最後に齊藤さんに、レジェンドの満足度を聞いた。「もともとワタシは、タテマエをいう人間ではありません…。自分のやりたいことは、100%やりきれたと思っています」と、頬をゆるめた。

《桃田健史》

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