BMW『1シリーズ』(21日発表)はBMWレインジのローエンドを受け持つモデルだが、最新モデルらしく、シャシーテクノロジーについてはBMWの最新のリソースが投入されている。
もっとも目を引くのはサスペンションだろう。1シリーズのガソリンモデルは、最も重いモデルでも1.3トン台と、比較的軽量級だ。が、サスペンションは上位の3シリーズより理論的にも思想的にも高度なものが与えられている。
リアサスはVW『ゴルフ』、ルノー『メガーヌ』などのライバルとは一線を画するもの。片側につき5本のリンクで構成される、高度な独立マルチリンクサスペンションだ。各リンクはそれぞれ非パラレル配置となっており、刻一刻と変わるトラクション方向と横方向の合力に、柔軟性を持って対応できるものだ。
フロントは軽量な100%アルミニウム製アームを持つ。形式はストラット式だが、2本のアームを持っており、ダブルウィッシュボーンのようにホイールの作動軸の仮想化がなされている。
ノーマルでも充分以上の容量を持つサスペンションだが、車高を15mm下げることでさらに低重心化、アンチロール性を高めたスポーツサスペンションもオプション設定されている。