アメリカでは先週発表されたJDパワーの初期品質調査で、レクサスが相変わらずのトップをキープしたものの、ブランドとしては始めてヒュンダイがトヨタを抜いた。その他アメリカンメーカーの躍進が目立ち、日本のメーカーは相対的に後退した印象を受けた。JDパワーと並ぶ大手の顧客意識調査会社であるオートパシフィックが、総合的な顧客満足度のアンケ−ト結果を発表したのだが、こちらも常にトップを独占してきた日本メーカーにとってはやや厳しい内容となっている。顧客満足度は、品質とは別に、ユーザーが購入した車にどれだけ愛着を感じ、満足を得ているか、というどちらかというと感情的なものを中心としたアンケートだ。たとえば、JDパワーのランキングでは7位だったトヨタはオートパシフィックでは18位。全体のブランドの中でも平均以下となっている。その結果、トップ3は僅差でリンカーン、キャデラック、レクサスとなり、その中でもっとも高い満足度を達成したのはリンカーンだった。リンカーンはユーザーのロイヤリティ指数ももっとも高く、ディーラーへの信頼度も高い。しかし品質調査では16位、と業界の平均以下の数字である。たとえ故障が多くても、ユーザーの心に訴えるクルマ作り、という点で日本車はやや不利のようだ。主な調査結果は以下の通り。満足度トップブランド……リンカーンプレミアムラグジュアリー……レクサス『LS』エントリーラグジュアリー……日産『マキシマ』アメリカンラグジュアリー……キャデラック『ドビル』プレミアムミッドサイズ……ポンティアック『グランプリ』スタンダードミッドサイズ……マツダ『6』コンパクトカー……フォルクスワーゲン『ジェッタ』スポーツカー……メルセデスベンツ『SL』スポーティカー……アキュラ『RSX』ラージピックアップ……キャデラック『エスカレードEXT』ラージヘビーデューティ……ダッジ『ラムHD』コンパクトピックアップ……シボレー『コロラド』ラグジュアリーSUV……リンカーン『ナビゲーター』ラージSUV……日産『アルマダ』プレミアムミッドサイズSUV……三菱『エンデバー』スタンダードミッドサイズSUV……ヒュンダイ『サンタフェ』コンパクトSUV……クライスラー『PTクルーザー』ミニバン……ホンダ『オデッセイ』