国土交通省・関東運輸局は26日、今年1月上旬から期間限定で神奈川県座間市内のタクシー会社に協力を求める形で運行してきた「女性優先タクシー」のユーザーアンケート結果を明らかにした。有効回答数160のうち、138が「導入に賛成」の意思を示したという。
女性優先タクシーは関東運輸局が神奈川県内のタクシー会社に依頼し、小田急電鉄の相武台前駅をベースとしてテスト運行してきた。運行時間は午後10時から午前2時までの間で、女性の運転手が乗務。駅前には専用乗り場と、女性客を案内するスタッフも配置。女性が帰宅の際にタクシーを利用しやすい環境を整えた。
テスト運行の期間は約1カ月と短く、1日平均5台程度の運行だったが、期間中に延べ2169人の女性がこれを利用している。この人数はテスト運行が行われたのと同じ時間帯に、これまで一般タクシーを利用してきた女性利用客の半数に当たるという。つまり、半分が女性優先タクシーへ利用をスイッチさせたというわけだ。
同局では運行に併せ、男女を問わずに運行の是非を問うユーザーアンケート調査も行ったが、有効回答と判断された160のうち、138で「女性優先タクシーの運行には賛成」と答えていた。
明確な反対票は10で、このうち4は男性が記入している。反対理由として最も多かったのは「男女差別だ」という回答だった。
また、女性優先タクシーの問題点として「台数が少なく、一般タクシーを使った方が早く帰宅できる」との回答があり、運行台数を増やして乗車チャンスを増やすことが今後の課題とされた。