財政面で苦境に立たされているフィアットだが、社内デザイナーたちはできる限りの努力を続けている。『パンダSUV』に続き、コンパクト・ミニバン『イデア』にもSUV仕様を設定する用意があることを示唆する『チンクエテーレ』を出展した。
チンクエテーレは見た目だけをタフにしたドレスアップではなく、メーカーは「ダイナミックで機能的なSUVと、フレキシブルなMPVを融合させたもの」だといい、「ヨーロッパの狭い路地から砂漠まで似合う」と表現している。
よくよく見ればイデアに樹脂パーツを装着するだけでなく、ヘッドライトをはじめ各所のディテールが変更されているようだ。
しかしながらメカニズムに関する説明は一切なく、FFのままなのか4WDなのかすら不明。現段階ではアイデア提示にとどまっていて、量産プロジェクトへ移行するかどうかはショーでの反応を見て決定されることになるようだ。
BセグメントのハッチバックをSUVふうに化粧直しするのは昨今のヨーロッパでのトレンド。これに乗り遅れないようにするには、今すぐショールームに並べる準備をしたほうがよいのだが…。