北海道警は10日、深夜から未明に掛けての時間帯に会社の駐車場へ無断で侵入し、ドリフト走行の練習を行っていた21歳の男を北海道暴走族根絶条例違反(危険運転)容疑で検挙し、近く書類送検する方針を明らかにした。
同条例は今月1日に罰則規定が制定されたが、罰則制定後の同条例適用は今回が初となる。
北海道警・札幌北署によると、今回同条例適用の対象者となったのは札幌市内に住む21歳の男。この男は8日の午後10時20分ごろ、石狩市新港西1丁目付近にある会社の駐車場に侵入し、自分のクルマでドリフト行為などの暴走行為を行っていた疑い。
この駐車場は今年夏ごろから「広くい、障害物が無いのでドリフトの練習にぴったり」という評判がいわゆる走り屋の間へ口コミで広がり、改造車に乗った若者が深夜から未明に掛けての間、勝手に侵入。ドリフトの練習を行っていた。
周辺の会社からは「タイヤを鳴らす音がうるさい」、「文句を言いに行ったら、逆に脅された」などの通報が相次ぎ、警察が警戒していた。検挙された男は警察が警戒していることを知らず、駐車場に侵入。走行練習を始めた直後に捕まっている。
調べに対して男は「かっこよくドリフトを決められる腕を磨き、いつかは公道でそのテクニックを自慢できるようになりたかった」などと供述。これまでに3回ほど侵入したことについても認めているという。
警察ではこの男に対し、今月1日から罰則が制定された北海道暴走族根絶条例違反を適用し、近日中に書類送検する方針だ。同条例では公園や私有地内での暴走行為が適用対象となっており、違反者には5万円以下の罰金が命じられる。