今回の企画展示にいち早く賛同したのが、自動車を中心としたビークルのデザインや設計開発、試作を手がける株式会社シバックス(神奈川県横浜市)。これまでに海外のモーターショーで公開した2台のコンセプトカーを、今回日本で初めて公開している。
ヨーロッパでもっともボリュームの大きな市場を形成するCセグメントを想定した『ジェノス』は、99年のフランクフルトショーに出展された。4180mmの全長ながら室内空間の確保を第一に考え、ホイールベースを2700mmにしている。またハッチバックながら小さなノッチを設けることで軽快感とスポーティさを演出し、次世代のスタンダードとして提案したもの。
もう1台はロードスターの『綺羅』で、こちらは02年のパリサロンに出展。ロードスターだが一般的なスポーツ性をアピールするのではなく、「ファッションとしてのカーデザイン」を提案するためのもの。特に人工的な都市空間で遊ぶ若者たちのストリートファッションに着目し、東京を回遊するボートのような存在だとしている。
今回の企画展示についてシバックスの志水俊晴氏は、「カロッツェリアと銘打つのだから、ピニンファリーナやイタルデザインなどがブースを構えるぐらいのイベントに発展してほしい」と要望している。