【新型ホンダ『オデッセイ』発表】顧客ニーズのさらに上を狙った

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黒豹をモチーフとしたシャープなスタイリングと、重心の低い低床ボディを採用した新型『オデッセイ』。ミニバンの先駆者として多くの人に愛されてきた、先代までのパッケージングを捨ててまで、なぜこのような大胆なフルモデルチェンジを行ったのだろうか。新型オデッセイの開発責任者、竹村宏氏はこう説明する。

「新型オデッセイは大きな進化を果たしましたが、私としては大きく変えたつもりはありません。初代よりオデッセイのコンセプトは、乗用車感覚で乗ることができる7人乗りのクルマでした。そのコンセプトを究極まで進化させた形が、この新型オデッセイになったと思っています」

「つまり大きく路線を変えることが目的ではなく、立体駐車場の利用や走行安定性能の向上といった顧客のニーズを受け止め、さらにそのニーズのふたつぐらい上を狙って開発した結果が、このパッケージングに表現されているのです。結果的に大きくイメージは変わりましたが、前社長の吉野からは『失敗を恐れずに思い切りやってみろ』と言われていたので、躊躇することなく開発を進めることができました」

実際に新型オデッセイでは、全高を80mmも下げながら室内の寸法を広げ、さらに立体駐車場の利用を可能にするなど、都市部のニーズに応えたパッケージングを実現。走りに関しても重心を下げることにより、乗り心地と走行性能の両立を狙っている。

この一見斬新にも見える新型オデッセイのパッケージングは、既存のミニバンユーザーからのニーズを具体的に表現した結果だったのだ。

《岡島裕二》

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