今回のトラックショーでは、セミトラクタ『日野スカニア』シリーズが初めて展示された。スウェーデンのトラックメーカーであるスカニアが製造し、日野自動車が販売するという、両社協業プロジェクト第一弾となるものだ。
9月下旬から発売されており、会場説明員の話によると一番最初に輸入された10台についてはユーザーへの引渡しも済ませているそうだ。トラックドライバーからの注目度は非常に高く、運転席に乗り込んでスイッチ類の配置をチェックしたり、シートの座り心地をチェックする人が多かった。
面白いのはステアリングが立っており、その角度が乗用車に近いということ。トラックのステアリングは寝ている(角度が浅い)という印象があるが、日野スカニアのそれはかなり角度がある。シートバックも立ち気味で“姿勢良く運転する”感じのため、こちらも乗用車ふうだ。
もっとも、トラックドライバーからしてみれば「トラックらしからぬ運転姿勢」ということで、特にバック時のハンドル操作の難しさを指摘する声も聞かれた。
トランスミッションはセミオートマとなるが、マニュアルシフトモードで使用する際には右へ倒すとシフトアップ、左へ倒すとシフトダウンという特殊な配置となっている。このあたり各メーカーが操作性の良さを巡って競い合っているが、左右動の方が前後動よりも手首だけで操作しやすいという。