更迭が決まった日本道路公団の藤井治芳総裁の後任人事で、政府は民間からの起用を図る方針だが、一部のメディアでは早くも自動車メーカー首脳の名前などが候補者として観測されている。
これに関してトヨタ自動車の張富士夫社長は6日、新車発表の会場で「自動車と道路は何かと関連があるので、民間から起用するなら自動車業界以外の方が適切ではないか」と述べた。
道路建設の財源は自動車税制とも密接に絡むだけに、自動車業界関係者だと誤解を招きやすいとの見解を示したものだ。張社長は、業界出身者だと「結局は、仕事がやりづらくなるだろう」と語った。
一方で、張社長は道路公団の民営化については「一般的に公団や公社には競争原理が働かない。日本は競争することで前進できる社会」と述べ、小泉純一郎首相の道路公団民営化を支持する考えを示した。