9月30日未明、東京都板橋区で警官に追われた男がトラックを盗んで逃げようとした際、誤って荷台を上げたままの状態で発進し、建物の屋根などを十数メートルにわたって破壊するという事件が起きた。警察では男を窃盗の現行犯で逮捕している。
警視庁・志村署の調べによると、事件が起きたのは9月30日の午前1時ごろだという。同署・地域課の警察官が板橋区蓮根付近をパトロールしていたところ、蛇行運転を繰り返す不審な乗用車を発見した。
パトカーは不審車のドライバーに対して停止を命じたが、クルマはこれを無視してなおも蛇行運転の状態で逃走を継続。このためパトカーは赤色灯とサイレンを使用した状態で追跡を開始した。
不審車は発見された地点から500mほど走った場所で中央分離帯に激突、大破して走行不能になった。運転していた男は近くの工務店に走って逃げ込み、駐車されていた4トントラックを奪い、なおも逃走を続けようとした。
だが、道路に出る直前、男は誤ってトラックの荷台を跳ね上げる操作を行ってしまい、荷台を建物の天井部分に接触させたまま十数メートル走行。最後は鉄柱に衝突して身動きが取れなくなった。
追跡してきた警官は運転席を包囲し、乗っていた54歳の男を窃盗や器物損壊の容疑で現行犯逮捕した。警察では発見した当初に男が乗っていた不審車も盗難されたものである可能性が高いとして、車台番号などを調べるとしている。